家内が9月の末「急性骨髄性白血病」で緊急入院してひと月半ほど経ちます。
一時はどうなるかと思ったのですが、病院で質の高い医療を受けさせてもらい、今週いっぱいの一時退院が出来ほどになりました。
「えっ、退院?」 聞いたときはびっくりしましたが、来週から始まる「地固め療法」はまた一ヶ月以上かかるとのこと。 先生が「少しリフレッシュ退院をプレゼントしてくれた」と言ってくれたと家内は喜んでいます。
9月に入って微熱が続き、疲れやすく「風邪かな?まだ更年期かな?」とか言っていたら、手と足に紫斑が出来たので急いでかかりつけのお医者さんへ...血液検査をしてもらったら「すぐ病院に行きなさい」と言われそのままの緊急入院でした。
検査の結果、担当の先生から「急性骨髄性白血病」といわれ、一時は頭が真っ白...どうなっちゃうの?
病名から来るインパクトと、知識の無さからの不安で本当にあたふたしてしまいました。
小さな手作りの店(ジェラートとお惣菜)を夫婦でやっているので、家内の入院は店にとって死活問題でした。
二人で三人前の仕事が、一人ではひとり前しかできず、いや...それ以下かな?
なんとか維持していくので精一杯で。 今思えば本当にたくさんの人達に助けていただいたと思います。
家内は入院してすぐから抗がん剤治療...二週間は大変...でもよく頑張りました。
元来不整脈を持っていたので、薬の副作用で三回ほど心臓が止まり倒れたりして...びっくりすることの連続でした。
直ぐに病院で対応してくれたので事なきを得ました。
後半口内炎がひどく口から食べれなかったのが一番辛かったようです。 もちろん点滴はしてもらったのですが、元から「食べるの大好き」な人なので「ちょっとでも口に入れると痛くて痛くて...」弱音は吐かないのにこの時ばかりは、かなりつらそうでした。
それでも四週間ぐらいして副作用も少なくなり元来の明るい笑顔が見えるように。
殆ど毎日、夜は店を早く閉めて病院に行きます。
その都度、新聞・まだ読んでない雑誌や本などを家内の要望で持っていくので荷物が増え、瞬く間に病室は家内の部屋と化してしまいます。
ここの病院のスタッフはとても信頼できるから私は幸せだと思う...家内は良く口にします。 大変な中、本当にたくさんの人達に助けられ支えられました。
「お父さん、こんな時こそ笑顔でお客様に接してね」
「たくさんの人に支えられているから沈んだ顔は見せられないね」
辛い時...どうしても今足りないもの数えてしまいます。
でも今満たしてくれているものを数えると...不思議に感謝できることを知りました。
死を意識しないと言えば、嘘になります。もちろん家内も必死に考えていると思います。
でもひとつ心の見方が変われば、いろいろなことがこの為に、これを知る為に動いているように思えます。 生きていることは本当にダイナミックなことだと思います。
家内の白血病の治療はまだまだこれからです。
力まず、家内とともに今この時を生きていこうと思っています。